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佳 作
人の句 地の句 天の句
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眠りこけつぼみのままの花時計
異国にて住む子を思い見る時計
古里で時計大きく巻き戻す
食べ盛りいつも正午の腹時計
王と民時計は同じ時を打つ
四次元のダリの時計は眠らない
シナリオの通り遊んでいる時計
日時計がそのうち狂うかも知れぬ
職決まり正しい場所に時計置く
クオーツを勧めず修理してくれた
ボーンボンどうやら僕も古時計
冤罪が晴れても時計知らぬ振り
針のない時計春には動き出す
沈黙の夜に時計のビブラート
二人の夜のっぺらぼうになる時計
目ざましに夢の続きを奪われる
もうなにも言わなくなった古時計
家族みな違うリズムの時計持つ
砂時計落ちて妥協を迫られる
乾電池外して時間止めてやる
きみへの想い編みこんでいる時間
鳩時計父13回忌2時をつげ
地球の最後見るのはきっと時計だね
時計からまだ慰めをもらえない
命って時間なんですよね 生きる
服を脱ぐように時計を外す夜
デジタルになっておやつの夢が無い
ネジを巻くたびに昭和が蘇る
ご機嫌な時計が起こす不整脈
子育ての時計はある日狂いだす
タイマーはソフトクリーム すぐに来て
内臓のひとつに針のない時計
旅人を笑顔で送る花時計
卒寿です時間を止めてくれないか
目覚ましと格闘をした若かった
ネジ巻けば俺も時計もまだ動く
サバンナに赤く大きな掛け時計
思い出はおぼろ時計は右回り
わたしにもバブルがあってこの時計
おおらかな先祖日時計水時計 |
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