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佳 作
人の句
地の句
天の句 |
グチの芽が貧しい心から伸びる
貧しさの中に放さぬ本がある
貧しさを笑えるほどに強くなり
貧しくはあるがセンスはあるつもり
笑い袋を持った貧乏神といる
貧しさが自分以上を呼び覚ます
地を這って蟻はくよくよなどしない
コンペイトウ貧しき空に散りばめる
電通が蟹工船になっていた
DNAですか貧乏3代目
ぐらついた奥歯に貧困の連鎖
貧しさを言い訳にした反抗期
貧しさを辿って行けばテロリスト
貧しい心にひまわりの束さしあげる
両隣り見て立ち位置を決めている
ガソリン代なくてベンツに乗ってない
貧しいの文字を日記に書かぬ意地
ねっとりとコロッケがまた値上げする
貧しさはみんな背中が寒いから
貧しさを少し忘れて買う金魚
鎧着て貧しい顔になってゆく
貧しさは遠い記憶の醤油染み
貧しかったから悔しさも優しさも
ボロボロのジーンズ貧しいと買えぬ
ありつけた仕事帰りの星月夜
貧しさをチューインガムで紛らわす
貧しさを恥じる心を恥とする
貧しいがキャビアはほんと塩辛い
シンデレラ貧しいときは痩せていた
さんまが痩せている海が泣いている
卓袱台が勉強机だったころ
貧しくて童話の猫がしゃべらない
家計簿にペンペン草がよく生える
貧しさをサプリメントにして笑う
さよならの後の貧しい音抱く
貧困の地にも向日葵咲いている
青空の孤独が何となく分かる
梅ぼしの種に語っている野望
かもめかもめ貧しいものは正面へ
魂をお金に換えたことがある |
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